トイレや蛇口の水漏れ放置|水道代はどのくらい上がるの?【福岡市の場合】
ある日突然、水漏れが起きてしまう事がありますよね。
そんな時、
『暫く様子を見ておこう。』
『ちょっとしか漏れてないから、このままで良いや。』
など、軽い水漏れ程度なら、意外と見て見ぬ振りして過ごしてしまうこともありませんでしたか?
水漏れが発生すると、当然水道代がかかってしまいます。
『この記事では、水漏れした時に放置すると水道代はいくら上がるのかについて、福岡の水道料金を元にお伝えします。』
(投稿:2022/10/27)
(追記:2021/09/24)
目次
福岡の水道料金のシステム
福岡市の水道料金の仕組みは、下記のように設定されています。
(同じ福岡県内でも市や町によって、料金は異なる場合があります。)
引用元:福岡市水道局
福岡県には大きなダムがなく、水不足や渇水問題がありました。
そのため、県民に節水の意識を持ってもらうよう、水の使用量が増えれば増えるほど、段階的に水道料金が高くなっていくシステムになっています。
そして、福岡県では水道だけではなくさらに下水道代もかかり、その額は水道代とほぼ同額になります。
一般家庭で使用されている、水道メーター口径の平均の大きさは20mm。
上の表にも記載されているように、基本料金は2,660円が平均的な金額となります。
福岡県ではこの基本料金に加え、従量使用量、下水道代が加算されて請求されます。
さらに、先程も説明したように、水道を使えば使うほど従量使用量が高くなっていく仕組みになっているので、なにも考えずに水を使いまくっていると、数万円の請求が来てしまうという事もあるようです。
『他県から福岡県に移住してきた人は、水道代の高さに驚く方が多いようです。』
蛇口からの水漏れの量について
蛇口から水漏れしているといっても、状況などにより使用量が異なります。
水漏れの状況ごとに、どのくらいの量が漏れているのか見てみましょう。
ポタッ…ポタッ…と落ちる水は1日でどれくらいの量なのか?
蛇口の先端からポタッ…ポタッ…と水漏れしている状態で、1日に約10リットル(0.01㎥)の水が漏れている事になります。
ポタッ…ポタッ…くらいだと、凄く少ないように感じますよね?
『大したことないわ〜。』と思われる方もいらっしゃると思います。
しかし、10リットルという事は、2リットルのペットボトルで5本分の水が、たった1日で無駄に流れ続けているという事になります。
ペットボトルで換算してみると、結構な量が漏れているということが分かるかと思います。
ポタ、ポタと落ちる水は1日でどれくらいの量なのか?
ポタポタと蛇口の先端から水が落ちている状態だと、1日で約30リットル(0.03㎥)の水が漏れてしまいます。
こちらも2リットルのペットボトルで表すと、1日に15本分もの水が漏れているという事になります。
スーッと落ちる水は1日でどれくらいの量なのか?
スーッと水が出続けている水漏れは、1日に約300リットル(0.3㎥)の水が漏れている状態になります。
一般家庭の浴槽に溜まる水の量は、200〜280リットル。
スーッとした水漏れは、1日で浴槽1杯分以上の水が出続けているという事になります。
毎日2回お風呂を溜めていると考えると、水道代がかなり心配になりますよね…
『ほんの少量に感じていても、24時間漏れ続けていると結構な量になる事がお分かりいただけたかと思います。』
水漏れで1ヶ月の水道代はどれくらい上がる?
4人家族の場合、1ヶ月に使用する平均的な水の量は約30〜40㎥です。
生活用水使用量を給水人口で除した一人一日平均使用量(都市活動用水を含む)は,平成17
年において有効水量ベースで307ℓ/人・日(前年比2.2%減)で,近年ほぼ横ばい傾向にある引用元:国土交通省【水資源の利用状況】
国土交通省による利用状況を参考に、4人家族の水の使用量を基準にした場合
307L×4人家族×30.8日=37,822リットル(37.8㎥)
水の従量料金は、家事用第二段階の243円/㎥でそれぞれ計算します。
『ポタッ…ポタッ…』の水漏れで加算される水道料金【福岡市】
ポタッ…ポタッ…という水漏れの場合、1日に約10リットル(0.01㎥)の水が漏れています。
1ヶ月31日で計算すると、310リットル(0.31㎥)の水が漏れる事になるので、福岡県は使用量によって水道料が異なりますが、この水漏れによって生じる水道料金は約75.3円(税抜き)となります。
『ポタ、ポタ』の水漏れで加算される水道料金【福岡市】
ポタポタとした水漏れの場合は、1日に約30リットル(0.03㎥)の水が漏れています。
1ヶ月で考えると930リットル(0.93㎥)の水が漏れている事になるので、1番安い水道料金で計算しても1ヶ月で約226円(税抜き)となります。
『スーッ』の水漏れで加算される水道料金【福岡市】
スーッと水が出続けているタイプの水漏れの場合、1日で漏れる量は300リットル(0.3㎥)。
1ヶ月で9300リットル(9.3㎥)もの水が流れ続けている事になり、水道料金は約2,260円(税抜き)となります。
これらの金額は、一番低い金額を想定して計算しているため、状況によってはもっと高額になる可能性が十分にあります。
『2,260円あったら、美味しい焼肉ランチも食べられますよね…。』
注意|トイレの水漏れで加算される水道料金
キッチンや浴室、洗面台などの水栓から水漏れが発生した場合、ポタポタという音が聞こえたり『雫が落ちる状況を目にする』ため、早い段階で気付かれる方がほとんです。
しかし、トイレの水漏れの場合はそうはいきません。
止水栓や給水栓から水漏れが発生した場合は、床に水が広がるため早い段階でも気づく事ができます。
しかし、トイレタンク内部のパーツなどが劣化し、タンクから便器へ水漏れが発生してしまうと、初期の段階では気づけないケースも。
また、トイレは常にいる場所ではありませんよね?
さらに、リビングや寝室などから離れた所にトイレがあるご家庭だと、トイレでチョロチョロと水が漏れている音がしていても、なかなか気付けないようです。
そのため、2ヵ月分の水道料金が万を超えて請求された時点で、初めてお気づきになるお客様もいらっしゃいます。
レバーを回していない時も、便器の水(封水)の水面が揺れていたり、チョロチョロ音がしている場合は水漏れが発生している可能性大。
便器内の水の様子や音に異変を感じたら、早めに業者にご相談ください。
『老朽化が進んだトイレは、パーツ類の劣化により水漏れしやすい状況ですので注意が必要です。』
水漏れが発生した場合の対処法
水漏れが発生したら、基本的に勝手に良くなる事はありません。
そのため、早めに何らかの対処をする必要があります。
自分で修理する(DIY)
修理にかける費用を抑えたい方は、『自分で修理できないか?』と最初に考える方もいらっしゃるかと思います。
自分で修理をすれば、材料費のみで済むため当然費用は安く抑えられます。
プロに修理を依頼すると、作業費などが発生するためDIYに比べると高くなってしまいますよね。
水栓やトイレなどから水漏れが発生した場合、故障したパーツ類はネットショップやホームセンターなどで購入できる物も。
パッキン類などであれば、作業自体は簡単なケースもあるためDIYで修理する事も不可能ではありません。
しかし、水漏れが発生する蛇口類は使用年数が長い事がほとんど。
そのため、各パーツは錆やミネラル成分によって固着している場合が非常に多く、分解するためにネジ1つ外すだけで難儀する事も珍しくありません。
ネジを強引に外そうとしてネジ山をダメにしてしまったり、水栓全体を傷だらけにしてしまってから、慌ててご連絡をくださるお客様もいらっしゃいます。
また、あまり知識が無い方が、ネットの情報などを頼りに見様見真似で修理を行うと、水栓本体の寿命を縮めてしまったり、水漏れがさらに悪化してしまう事も。
さらには水漏れ箇所によっては専用の工具が必要な場合もあるので、工具類も一式揃えるとなると、結構な金額になってしまい手間もかかります。
『DIYにあまり慣れていない方には、自分で修理する事はオススメできません。』
水道業者に依頼する
水道業者に修理を依頼すると、当然工賃が発生します。
しかし、プロに依頼すると数時間で修理が完了するケースがほとんど。
何より、原因をしっかりと特定した上で修理をして貰えるので、水漏れが悪化したり再発してしまう心配がありません。
誰でも簡単に修理や交換可能なものであれば、私達水道屋は不要な存在ですからね…
基本的に水道設備で発生する水漏れは、放置して様子を見ていても良くなる事はありません。
水が外に出てこようとする力は、大変強力です。
そのため、放置するほどに状態は悪化していってしまいます。
水漏れの状態が軽症のうちであれば、簡単な修理で済む場合もあり修理費も高額にはなりません。
※経年劣化が激しい場合は、本体交換になる事もあります。
『まずは業者に相談し、見積りを取ってから検討すれば良いですよ。』
すぐに修理を受けられない時は?
お仕事や予算の都合で、すぐに修理を受けられない事もありますよね。
だけど、水漏れを放置していると水道代が高くなりそうで不安…
そんな時は、応急処置として”止水栓を閉めておく”と、水道代がかかってしまう心配がありません。
キッチンの止水栓
キッチン水栓の止水栓は、シンク下の給水管に設置されています。
お湯側と水側に止水栓がある場合、両方の止水栓を閉めておけば確実に水を止められます。
トイレの止水栓
トイレの止水栓は、タンクに繋がっている給水管に設置されているタイプと、床に設置されているタイプがあります。
給水管に繋がっている止水栓は、蛇口のようなハンドル付きの物もあります。
床に取り付けてあるタイプも、他の止水栓同様閉めればタンクに給水されるのを止める事ができます。
マイナスドライバーなどで閉めた後、レバーを回しタンクが空になればきちんと止水できているという事になります。
洗面台の止水栓
洗面台の止水栓は、洗面台下にある給水管に設置されている事がほとんど。
お湯側と水側に止水栓がある場合は、キッチンと同様両方の止水栓を閉めておくと良いですよ。
お風呂の止水栓
お風呂の止水栓は、蛇口付近にあります。
※水栓のメーカーなどによって止水栓の設置場所が異なります。止水栓が無い場合もアリ。
こちらの画像のように、マイナスドライバーを差し込める箇所があれば、そこが止水栓です。
画像のように点検口がある場合は、この中に止水栓があります。
止水栓を見つけられなかったり固くて閉められなかった場合
基本的に水道設備には止水栓が設置されていますが、中には止水栓が無い場合もあります。
そのような時は、水道の”元栓”を閉めれば水を止める事が可能。
戸建てやアパートの場合、屋外にメーターボックスが設置されています。
(玄関付近にある事が多いですよ。)
メーターボックスには
・量水器
・水道
・メーター
などとフタの部分に表示されています。
水道メーターボックスのフタを開けると、中にメーターと元栓が入っています。
ハンドルまたはレバータイプの元栓を閉める事で、家全体の水を止める事が可能。
マンションの場合は、玄関横にある扉の中にメーターボックスが設置されています。
他の部屋の方のメーターや元栓も一緒に設置されている事がありますので、間違って他所の元栓を閉めてしまわないよう注意が必要です。
元栓の位置が分からない場合は、管理会社にお問い合わせください。
基本的に、止水栓や元栓を閉める時は右に回します。
固着などしていて固くて回せない事もありますので、そのような場合は無理をせず業者に連絡するようにしてください。
『止水栓や元栓を閉める方法は、あくまで応急処置で水漏れ改善にはなりません。』
まとめ
水道の水漏れは最初は少量から始まり、どんどん悪化していくケースがほとんどです。
水が漏れている状況が続くと、今回ご紹介してきたように水道代にも影響してきてしまいます。
また、今回は全て1番安い料金での計算を行いましたが、普段の水道の使用量によってはさらに高額になる事もあります。
福岡県ではある一定の水道使用量を超えると、急激に水道料が跳ね上がるシステムになっていますので、特に注意が必要です。
水漏れが酷くなる前に、何かしらの対処を行う事をオススメいたします。